授業で算数を教えてますと、けっこう大切なことを言ってるのに「この子、ぜんぜん聞いてないなぁ・・・」と思うことがよくあります。
ご家庭でお母さんが子どもに小言を言っているときも、とりあえず返事はするけどちゃんと聞いてないなぁと感じることがよくあるのではないでしょうか。
聞いてるのか? 聞いてるわ!
世の大人と子でもの間でこんなやり取りがどれだけ繰り返されていることでしょうか。
これ、『聞いてる』のではなく『聞こえてる』だけなんですね。
言う側は前者の感覚で言っているが、聞く側は後者の感覚で応えている。何度繰り返しても両者は納得しないわけです。
しかし、『聞いている』と『聞こえてる』の違いがわかるか?と問いかけてみると
「『聞こえてる』は車の音とか鳥の鳴き声とかで、『聞いてる』はどんな意味か考えてるってことやろ。」
と、小学生でもけっこうわかってます。
私は算数を教えるときに使いますが、ここは絶対理解してほしいという場面で
『聞いてたか?』『聞こえてただけか?』どっちや?
と問うてみましょう。
少なくとも自分が言葉の意味を考えていたかどうかを顧みる機会にはなるでしょう。
もちろん、言う側も『これだけは』ということに絞らないと、あれもこれもたくさん言われると聞く側も処理できませんよ。