算数にはミスがつきものです。
誰でもミスをしてペケになったことはあるでしょう。
しかし、生徒や保護者の方から「凡ミス」・「うっかりミス」という言葉を聞くと心配になります。「本当は□点やったのに」という発言も同様です。
その言葉の中には、「集中力をもってすれば防げたのに・・・(気合が足りなかった)」「本当は正解する力があるのに・・・(運が悪かった)」というニュアンスが含まれていて、そのミスを防ぐための具体的な対策を考え・実行する気がないと感じられるからです。
では、どのような対策があるのか?下に例をあげてみます。
・ひき算をしたときはすぐにたし算で検算する。
・計算をしたときのおよその大きさを考えておく。
・日々の計算練習は「速くする練習」と「ゆっくり完ぺきに正答する練習」に分ける。
・図形の面積・長さ・角度を求めたときに、図の見た目とおおよそ一致しているかを見る。
・規則性のある問題では番号をうってズレを防ぐ。
・金額・速さ・年齢などを求めたときに、常識的な数値であるかを見る。
・文章問題の答えは、何を求めるのかを確かめてから書く。
その他たくさんの方法があるのですが、並べてみると大変な作業に見えます。
しかし、これらができている子(ミスを防ぐ実力がある子)はクセになっているので苦にはしていません。
できていないと思う人は、初めは意識してひとつでも習慣化してしまいましょう。
と、薦めてみても実行しない子が多い。。。
なぜ実行しないか?
① その方法を知らない(気づいていない)から
② スピードが遅く、余裕がないから
③ 面倒だから
④ していなくてもバレないから
⑤ 間違っていなかった場合、無駄なことをした気がするから
⑥ その効果を実感していないから
教える側が解消できるのは①ぐらいで、②~⑥は本人の『本気度』によります。
地味な作業ですが、ミスに気付き、それを防ぐ力をつけることは難しい問題を解けるようにすることと同等の価値のあることです。
くれぐれも
勉強を一生懸命していれば、ミスは自然に減っていく。
入試本番は「本気」だからミスはしない。
などと思い込むことのないように。普段しているのとほぼ同じ確率で本番もミスをしますし、自然になくなるものでもありません。